フジメディアホールディングス(フジテレビ)と旧村上ファンド系による株式の大量取得をめぐる攻防が激化しています。
旧村上ファンド系の株式保有比率が15%を超え、フジメディアホールディングスの対抗措置が注目されています。
この記事では、最新の状況と今後の展開についてお伝えします。
旧村上ファンド系による株式大量取得の現状

旧村上ファンド系の株式保有状況が急速に変化しています。
最新の保有比率は15.06%(2025年7月1日時点)に達し、事実上の筆頭株主となっています。
主な保有者の内訳は以下の通りです。
- 村上世彰氏の長女・野村絢氏:8.96%(個人保有)
- エスグラントコーポレーション:3.76%(旧村上ファンド系投資会社)
- レノ:その他旧村上ファンド系投資会社
株式買い増しのペースも加速しています。
2025年4月3日時点で11.81%だった保有比率が、6月25日の株主総会以降急速に上昇。
6月27日には14.35%、そして7月1日には15.06%まで増加しました。
フジメディアホールディングの対応と株主総会の結果

2025年6月25日に開催された定時株主総会では、フジメディアホールディングス側とダルトン・インベストメンツ側が対決しました。
結果は、フジメディアホールディングス側の「圧勝」となりました。
具体的な結果は以下の通りです。
- フジメディアHD側の取締役候補11人:全員承認(賛成比率80%超)
- ダルトン側の株主提案候補12人:全員否決(賛成比率30%未満)
現在のフジメディアホールディングスの経営陣は以下の通りです。
- 清水賢治氏:フジメディアHD社長兼フジテレビ社長
- 澤田貴司氏:ファミリーマート元社長(新たに取締役に就任)
しかし、旧村上ファンド系の保有比率が15%を超えたことで、今後フジメディアホールディングス側が何らかの対抗措置を講じる可能性が高まっています。
現時点では具体的な買収防衛策(ポイズンピル等)の発動は確認されていませんが、今後の動向が注目されます。
旧村上ファンド系の狙いと今後の展開予測

旧村上ファンド系は大量保有報告書で、株式の保有目的を「投資および状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と記載しています。
市場関係者は、旧村上ファンド系の狙いを以下のように分析しています。
- 臨時株主総会の招集請求を目指している
- 議決権の過半を取ることを目標としている
- 自らの意をくんだ社外取締役を送り込む戦略
今後の焦点は以下の点に絞られると予想されます。
- 臨時株主総会の開催:旧村上ファンド系が招集請求を行うかどうか
- 買収防衛策の発動:フジメディアHD側が対抗措置を講じるかどうか
- 経営権をめぐる攻防:第二幕として本格的な経営権争いが始まる可能性
まとめ
フジメディアホールディングと旧村上ファンド系の間で、株式の大量取得をめぐる攻防が激化しています。
旧村上ファンド系の保有比率が15%を超え、フジメディアホールディング側の対抗措置が注目されています。
株主総会ではフジメディアホールディング側が勝利を収めましたが、旧村上ファンド系の株式買い増しにより新たな局面を迎えています。
今後は臨時株主総会の開催や買収防衛策の発動など、さらなる展開が予想されます。
メディア業界の大型再編につながる可能性もあり、この攻防の行方から目が離せません。
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